人種差別。音楽。友情。愛。希望をコミカルにそしてドラマチックに描いた映画「グリーンブック」。主婦のお一人様時間を大事にドン・シャーリーの人生と演奏をお楽しみください!

まずは登場人物の紹介です。左下からイタリア系の移民でブロンクス出身のトニー・バレロンガ。演じているのはヴィゴ・モーテンセン。トニー・リップの愛称でニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めていました。他者を受け入れない文化で育ち、黒人に対しては特に偏見を持っていました。
次に中央下のドクター・ドナルド・シャーリー。ドン・シャーリーを演じているのはマハーシャラ・アリ。カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏した天才は差別の色濃い南部での演奏ツアーを目指すため運転手を募集していました。高級ピアノ、スタインウェイのアーティスト「ドン・シャーリーの音楽」もみどころの一つです。
最後に右下のトニー・リップ・バレロンガの妻、ドロレスを演じているはリンダ・カーデリーニ。トニーが黒人ピアニストの運転手としてスカウトされ、丸2ヶ月息子2人と家を任されることに。ガサツなトニーだけれど家族や友人から頼りにされているのがよく伝わる旅前のシーンも印象的です。
トニー・リップ ドクター・シャーリー トニーの妻ドロレス

「グリーンブック」は黒人が利用可能な施設を記した旅行ガイドブックのこと。
のちにトニー・リップ(トニー・バレロンガ)がこの黒人用旅行ガイドブック=グリーンブックを旅のおともとして愛用していくことになる本です。(いずれの画像も公式ホームページより抜粋させて頂いてます)
物語は差別の残る1960年代に遡ります。ドン・シャーリーとトニー・リップが黒人用旅行ガイド=グリーンブックを片手に演奏の旅をすることから始まります。ドン・シャーリーはホワイトハウスで演奏をするくらい音楽も人柄も素晴らしい天才でしたが評価はされていませんでした。演奏したい音楽を肌色が理由で演奏できずに葛藤する姿も、差別の色濃い南部での演奏を望んでいた彼が「白人でもなく黒人のはみ出しもの」とトニーに言い放っていたシーンが忘れられません。そういった旅路の途中でトニー・リップとケンタッキーフライドチキンを食べる姿だったり、ドロリスへの手紙の内容を一緒に考えるシーンが印象的でトニーのシャーリーや黒人への意識が変わっていくそんな姿が重くなくテンポよく描かれている映画「グリーンブック」。人種差別の時代の中でドン・シャーリーがトニー・リップにたまに魅せる笑顔が忘れられず最後のクリスマスのシーンはこの映画の全てが詰まったシーンではないでしょうか。友情と希望。今の時代だからこそ平等に扱われることで愛情だったり幸福満足度が大事なのではないでしょうか。ドン・シャーリーの音楽やグリーンブックオリジナルサウンドトラックも発売されているようですのでそちらもぜひ聴いていただきたいです。

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